私は友達の中で最後の方に結婚した人ですが、主人は友達の中でだんとつ一番でした。
なので、私の友達はもう慣れていて「あ、また結婚式ね」という軽い感じだったのに対し、主人の友達は「いかに祝福するか」で盛り上がってくれている雰囲気が感じられました。
普通、式に出席してくれる人はご祝儀を持って来てくれるので、それだけで充分なのに、「サークルのメンバーで何か記念に残る物を贈りたい」と事前に連絡が来ました。
「急にそんな事を言われても、まだ新婚生活も始まっていないし、何が必要かもピンときていないし困るな…」と思っていると、みんなの方で色々意見を出し合い候補を挙げてくれました。
その中で、「掛け時計がいいかも」と思い、それを伝えると、又、下見に行ってくれて、いくつか掛け時計の候補を写メールで送ってくれました。写真と一緒にその時計の特徴も事細かにメールで送ってくれました。
一番無難で、秒針の音が苦手なので、それが無い、CITIZENの電波時計を頼みました。
結婚式の後、実物が届くと、期待を裏切らない素敵な時計でした。
「人に何かを送りたい」と思って、それが本当に相手を喜ばせれるかどうかは難しいところだと思います。なのに、こんなに素敵だと思う時計を貰えて幸せでした。
とても大事に使っていたのに、ある春の日、私は重症の花粉症なので、マスクをしながら時計の辺りを拭いていたら、頭がクラクラして時計を落としてしまったのです。ガラスのカバーの部分が割れてしまいました。かなりショックでした。
何軒も時計屋に聞きに行き、その時計を作った工場にも電話したのですが、「壊れたガラスの部分を直すなら新しいのを 買った方が安いよ」と言われました。
それでも諦められなくて、しばらくサランラップを被せて使い続けていました。
そうしていると、ある日主人の父親がうちに来て、そのサランラップの時計を見ました。すると「ホームセンターに行こうか」と言って、透明なプラスチック板を買って帰って来ました。それをノコギリで丸く切り、見た目分からないように直してくれたのです。すごく嬉しかったです。
この時計は思い出の品なので、新しい時計を買い換えたら済む物ではありませんでした。
私もこのような素敵なプレゼントを贈ってみたいです。